「妙」とは?意味や使い方を類義語を含めてご紹介

「妙」には不思議なことや優れていることという意味があります。「妙な人」とか「言い得て妙」なんて使われたりしますね。今回はこの「妙」について意味や使い方、類義語などをご紹介します。意外な語の成り立ちや由来なども解説します。

目次

  1. 妙の意味
  2. 妙の由来
  3. 妙の使い方
  4. 妙の関連語
  5. 妙の類義語

妙の意味

「妙」は「みょう」あるいは「たえ」と読みます。主に2つの意味があります。

1つは不思議なこと。普通とは違っていて、変な様子です。「奇妙」や「珍妙」という言葉通りの意味です。「妙な人」という場合にはこの意味になります。不思議、神秘的というよりも怪しい、おかしいというニュアンスの言葉です。

もう1つは良いことです。優れている、味がある、美しいなどの意味があります。単に優れているだけでなく、言葉では言い表せないほど、えもいわれぬ良さがあることを表します。「巧妙」や「絶妙」の場合がそうですね。「言い得て妙」もこちらのグループです。

最後に隠語として、愛人を指すこともあるようです。特にお寺の僧侶が囲っている女性を「妙」と呼んだといいます。

妙の由来

漢字の成り立ち

「妙」を分解すると、「少」と「女」になります。ですが少女が由来というわけではないようです。

「妙」の由来となったのは「奥ゆかしい女性」です。慎み深く、控えめな女性のことですね。控えめだから目に映る姿が小さい、見かける頻度が少ない。だから「妙」という漢字になったのだといわれています。

意味の由来

では、なぜ「奥ゆかしい女性」を表す字の意味が「不思議」や「良い」になったのでしょう?ヒントは「奥ゆかしい」という言葉の意味にあります。

「奥ゆかしい」は「奥行しい」に通じ、もっと知りたいという意味があります。女性のことをもっと知りたいと思うのはどうしてでしょうか?

例えば、外見が美しいから。あるいは、不思議で心惹かれたり、性格などが優れていると感じたりするからですね。そのため、優れていることを「妙」と表すようになったといいます。

妙の使い方

不思議なこと

  • 誰もいないはずなのに、隠していたお菓子がなくなっている。妙なこともあるものだ。
  • 運動しすぎたせいか、今日は妙にお腹がすく。
  • 自分で食べたのに忘れているなんて、それは妙だ。

良いこと

  • なかなかうまいことを言ったね。言い得て妙だ。
  • 彼は演技の妙を心得ている。学生とは思えないほど上手い。
  • あの職人は妙なる技の持ち主だから、ぜひその技を盗んでくるといい。

妙の関連語

妙妙

「妙妙(みょうみょう)」とはとても優れている、非常に良いという意味です。「妙」一つでも良いという意味ですが、二つ重ねることで程度を強めています。

微妙

「微妙(びみょう)」には2つの意味があります。1つ目は、何とも言えない趣や味わいがあることです。2つ目は、一言では表現できないほどに複雑できわどいことです。「美妙」の場合にはとても美しいという意味になります。

スラングとして使われる場合には、はっきり悪いとまでは言えないけれど決して良くはない様子や、良いとも悪いとも言い切れないグレーゾーンの評価などを表します。単にちょっとだけ、ほんの少しという意味で使われていることもあります。どちらかというとやや否定的な含みがあります。

妙の類義語

面妖

「面妖(めんよう)」とは不思議で怪しいという意味です。常識や理性では理解できないような不可解なことを指します。古風で時代がかった表現で、時代劇や時代小説などで見られます。

漢字はどちらも当て字です。元々は「名誉」から転じたといわれています。ちなみに「名誉」は世間からの高い評価や名声の類だけでなく、珍しいことや不思議なことという意味もあります。

奇怪

「奇怪(きかい)」とは常識はずれで不気味なことという意味です。普通に考えたらまずありえないようなこと、常識的にはあり得ないくらい怪しく不思議なことを指します。語順を入れ替えた「怪奇」も同様の意味です。

へんてこりん

「へんてこりん」とは奇妙で変という意味です。元々は「へんてこ」という言葉で、漢字では「変梃」と書きました。「りん」は口拍子の類で特に意味はありません。「ちんちくりん」の「りん」と同じです。


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