「不抜」とは?意味や使い方をご紹介

「不抜」という言葉をご存知でしょうか。漢字は簡単な方ですが、日常生活の中で見聞きする機会は、少なめかと思います。しっかりしているなどのニュアンスを含む言葉です。ここではそんな「不抜」の意味や使い方、関連する言葉などを、順々に紹介していきます。

目次

  1. 「不抜」の読み方
  2. 「不抜」の意味
  3. 「不抜」の使い方
  4. 「不抜」を含む四字熟語
  5. 「不抜」に関連する言葉
  6. 「不抜」が使われているコンテンツ

「不抜」の読み方

まず「不抜」は、「ふばつ」と読みます。訓読みで「抜」は、「ぬ(く)」と読む字です。「技(わざ)」とはよく似ているので、混同しないよう、気をつけましょう。

「不抜」の意味

「不抜」とは、しっかりしていて動かないことや、意志が強くて動揺しないこと、その様子を表します。

それぞれの字について「不」は、ないなど、否定の意味を持っています。「抜」には引き抜く、抜き出すなどの意味があります。

よって「不抜」には抜かない、抜けないという意味が含まれていて、ある部分が動かないこと、しっかりしていることに繋がります。

「不抜」の使い方

「不抜」は「不抜な~」や「不抜の~」などのように使われ、形容動詞に分類されます。そして形容動詞とは、対象の状態、性質を表す役割などを持っています。ここでの状態や性質とは、しっかりしていて動かないことや、動揺しないことですね。

例文①

【例:彼は不抜の精神力を持っている】

ここでの「不抜」は精神力を指していて、「意志が強く、動揺しない精神力を持っている」と言い換えられます。何があってもドーンと構えていたり、もしくは常に冷静なようなイメージです。

例文②

【例:不抜の高き塔】

これは「しっかりしていて動かない高き塔」のように言い換えられます。ただそれだと違和感があるかと思うので、「頑丈な」の方がニュアンスとしては適切かもしれません。

この場合、しっかりしていて動かないイメージという意味で、他にも「堅牢な」や「丈夫な」などの表現があります。一つ目の例文と比べると、少しニュアンスが違っていますね。

「不抜」を含む四字熟語

「不抜」を含む四字熟語には、「一毛不抜」、「確固不抜」、「堅忍不抜」があります。

「一毛不抜」について

「一毛不抜(いちもうふばつ)」とは、非常に物惜しみすることや、非常にケチな人、利己的な人のことを表します。

この言葉には、自分の毛を一本も抜こうとしない、という意味が込められています。ここでの毛は、ごく僅かなモノのたとえとして使われています。また「一毛不抜」は訓読の場合、「一毛も抜かず」と読みます。

「確固不抜」について

「確固不抜」とは、意志や精神などがしっかりしていて動じない様子や、固く定まって変えることが出来ない様子を表します。またこの言葉は「確乎不抜」とも書かれますが、意味は同じです。

「不抜」と比べて「確固」がつくことで、しっかりしていること=固さが強調されています。使い方に関しては、「確固不抜の精神」などのように用いられます。

「堅忍不抜」について

堅忍不抜(けんにんふばつ)」とは、どんなことがあっても心を動かさず、ジッと我慢し、耐え忍ぶことを表します。

この言葉は「不抜」に「堅忍」を合わせることで、我慢する、耐え忍ぶという意味が加わっています。使い方に関してはこれまで紹介した四字熟語と似たような感じで、「堅忍不抜の精神」のように用いられます。

「不抜」に関連する言葉

「不抜」に関連する言葉には、「不屈」や「剛毅」などがあります。

「不屈」について

「不屈(ふくつ)」とは、どんな困難にぶつかっても意志を貫くことや、その様子を表します。貫くには強い意志が必要でしょうし、そういった部分が「不抜」に通じていますね。

使い方に関しては、「不屈の意志」や「不屈の精神」のように用いられます。意志だと一部の意味が被っていますが、正しい使い方です。

「剛毅」について

「剛毅(ごうき)」とは、意志がしっかりしていて、怯まないことやその様子を表します。こちらも意志が強いという意味で、「不抜」に通じるところがあります。

またこの言葉は「豪毅」とも書かれますが、意味は同じです。使い方に関しては、「剛毅な人物」のように用いられます。

「不抜」が使われているコンテンツ

カプコンの対戦型格闘ゲーム、「ストリートファイターV」という作品の中、リュウというキャラクターの技名に、「確固不抜」が使われています。

また原泰久による漫画「キングダム」の三十三巻のタイトルに、「不抜」が使われています。

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