「堪能」とは?意味や使い方をご紹介

「堪能」という言葉をご存知でしょうか。複数の意味を持っている中、日常生活においては「料理を堪能した」など、満足のようなニュアンスで使うことが多めかと思います。ここではそんな「堪能」の意味や使い方などを、類語も含めて、順々に紹介していきます。

目次

  1. 「堪能」の読み方
  2. 「堪能」の意味と語源
  3. 「堪能」の使い方
  4. 「堪能」の類語

「堪能」の読み方

まず「堪能」は「たんのう」、もしくは「かんのう」と読みます。訓読みで「堪」は「た(える)」と読む字です。

「堪能」の意味と語源

「堪能」は読み方によって、意味が違ってきます。紛らわしいのでここからは、一部を平仮名で表記します。

「かんのう」とは?

「かんのう」には、以下の二つの意味があります。

  1. よく耐え忍ぶ能力のこと
  2. 深くその道に通じていることや、そういう人のこと

ただし1は仏教に関わる意味なので、一般的には2の意味を示すことが多めかと思います。そして重ねて紛らわしいのですが、2の意味を示す場合、「たんのう」でも通じます。

「たんのう」とは?

「たんのう」には細かく分け、以下の二つの意味があります。

  1. 十分に満足すること
  2. 納得することや、気が済むこと

ただし2の意味は古い読み物などで使われていて、現代ではどちらかと言えば、1の意味を示すことが多めかと思います。

「たんのう」の語源

「たんのう」は、「足んぬ」が音変化した言葉です。「足んぬ」とは、満ち足りることや満足なことを表します。そして音変化した「たんのう」に、「堪能」の漢字が当てられました。

そういった経緯から元々あった「かんのう」と、当て字の「たんのう」が混同され、「かんのう」における2の意味が「たんのう」でも通じるというわけです。

「堪能」の使い方

上述を踏まえて「かんのう」では2の意味、「たんのう」では1の意味の使い方ですが、「かんのう」の場合は形容動詞に分類されます。

形容動詞とは、何かの性質や状態などを表す役割を持っています。ここでの状態とは、深くその道に通じていることですね。よって「〇〇に堪能」などのように使われます。

一方で「たんのう」の場合、名詞や動詞として使われます。満足することなので、「〇〇を堪能する」などのような形です。

かんのう:その道に通じていること

【例:彼は英会話に堪能な人だ】

これは「彼は英会話に精通している人だ」と言い換えられます。それが得意のようなニュアンスや、その分野で優れているようなニュアンスです。

たんのう:満足すること

【例:フランス料理を堪能した】

これは動詞として使っていて、「フランス料理を食べて十分に満足した」という意味です。似たような使い方としては、「遊園地を心ゆくまで堪能した」などの表現があります。そしてどちらも、それを楽しんだようなニュアンスが伝わるかと思います。

「堪能」の類語

「堪能」の類語には、「熟練」、「老練」、「充足」、「満喫」などがあります。

「熟練」について

「熟練(じゅくれん)」とは、十分に経験を積んで上手なことや、手際よく出来ること、その様子を表します。「かんのう」における2の意味と似ていますね。

この言葉は「熟練を要する作業」や、「熟練した技」などのように使われます。またそういう上手な人のことを、「熟練者」と言います。たとえば「運転に堪能な人」は、「運転の熟練者」と言い換えられます。

「老練」について

「老練(ろうれん)」とは、経験を積み、物事に慣れていて巧みなことや、その様子を表します。この言葉も「かんのう」における2の意味と近いです。「熟練」とソックリな意味ですね。

そして「老」には、年を重ねた人などの意味があります。そこを踏まえると、他の言葉と上手く使い分けられるかと思います。

「充足」について

「充足(じゅうそく)」とは、十分に補い満たすことや、満ち足りることを表します。「たんのう」における満足することに似ていますね。

たとえば満ち足りたいという意味で、「遊園地を堪能したい」は、「遊園地での充足を求める」のように言い換えられます。補い満たすという意味では、「人員を充足する」などのように使われます。

「満喫」について

「満喫(まんきつ)」とは、存分に飲み食いすることや、十分に楽しむことを表します。この言葉も「たんのう」における、満足することに近いです。

たとえば十分に楽しむという意味で、「休日を堪能する」は「休日を満喫する」と言い換えられます。飲み食いに関しては、「旅館での食事を満喫する」などのように使われます。


人気の記事

人気のあるまとめランキング

新着一覧

最近公開されたまとめ