「トラディショナル」とは?意味や使い方をご紹介

皆さんは「トラディショナル」という言葉をご存知でしょうか。「伝統的」という意味で、「トラディショナル・スタイル」「トラッド・スタイル」はフォーマルファッションのことです。ここでは「トラディショナル」の意味や使い方などを、順に紹介していきます。

目次

  1. 「トラディショナル」の意味と使い方
  2. 「トラディショナル」のファッション
  3. 「トラディショナル」の音楽

「トラディショナル」の意味と使い方

「トラディショナル(traditional)」は伝統的、慣習的、因習的、伝承に基づく、という意味です。元になった形容詞「tradition」の原義が「trad(引き渡)+ition(されたもの)」で、ユダヤ教では預言者モーセから伝えられてきた不文律、キリスト教ではキリストおよび使徒たちから伝えられてきた(その他とは別格の特別な)教訓を表し、転じて伝説、伝承、伝統という意味が加わっていきました。

traditional event(伝統行事)、traditionalism(伝統主義)traditionalist(伝統主義者)というように使います。

「トラディショナル」のファッション

「トラディショナル」と呼ばれるファッションを「トラディショナル・スタイル(トラッド・スタイル、あるいは略してトラッドとも呼びます)」と呼びます。

簡単に言えば背広スーツのメンズファッション

簡単に言えば背広スーツのメンズファッションですが、イギリス貴族のスタイルをルーツとするブリティッシュ・トラディショナル、アイビーリーグ(ハーバード大学、エール大学などアメリカ東部の八大名門校)学生をリーツとするアメリカン・トラディショナルに分けられます。

ブリティッシュ・トラディショナル

ブリティッシュは洗練されたスーツスタイルで、個人の体型に合わせたオーダーメイドが基本です。スッキリしてスタイリッシュであることが至上で、スリーピーススーツが代表です。いかにも男の戦闘服といったジェームズ・ボンドをイメージすると(イギリスの美学や民族性までもが)わかりやすいのではないでしょうか。

アメリカン・トラディショナル

アメリカンは学生発祥ということもあり、かなりカジュアルになります。ナチュラルショルダーの寸胴型ジャケット、ボタンダウンシャツ、ニット、カーディガン、といったアイテムは馴染み深いものばかりです。

アイビーリーグは1950年代にアメリカで人気が高く、それは日本では第二次世界大戦終戦後の極貧の時代と重なります。GHQの方針や解禁されたアメリカ映画、豊かな生活や学歴への憧れなど文化様式が影響し、国内に爆発的に広まりました。

女性にも高い人気

トラッド・スタイルといえば男性だけでなく、女性にも高い人気があります。フォーマルや多少改まった場ではジャケット着用が半ば当然ですし、パンツスーツがボーイッシュ、マニッシュとは最近ではあまり言われなくなりました。

どちらもかなり日常的な服装ですし、学生の制服としても、セーラー服などだいぶ少なくなり、ブレザー(男子生徒との違いはズボンかスカートかというだけで、全体的には男女ほとんど同じ)が主流のようです。セーラー服を廃止しブレザーに変えるという学校の方針には、「この制服が着たいから」という理由で受験者を集める意図もあります。

この場合はブリティッシュではなく、アメリカンということですが、約五十年間のあいだ若者の好む服装はあまり変わらないということになるようで、面白いです。

「トラディショナル」の音楽

「トラディショナル」という形式のジャズ(トラディショナル・ジャズ、traditional jazz)があります。スイング(1930年代に生まれた、身体が動かされるようなリズム感のある、ダンス音楽としてのジャズ)時代以前のジャズスタイルの総称で、現在で一般的に言うディキシーランド・ジャズ(Dixieland Jazz。1910年代後半から、シカゴやニューヨークで流行。

ジャズは黒人発祥ですが、白人のジャズ奏者を別格としてこう呼ぶようです。ディキシーはアメリカ南部のことで、最近でも黒人差別のもっとも激しい地域ですが、この場合は「ディキシーランド」という曲の大ヒットを受け、その演奏スタイルに名付けられました)のことです。

ドラム、バンジョー、ギター、ベース、テューバ、ピアノなどによるリズムに、トランペット、トロンボーン、クラリネットによる合奏あるいは即興のソロがあります。

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