「因果」とは?意味や使い方をご紹介

「因果応報」で知られる因果。因果は原因と結果の関係という意味ですが、何かと誤解されることの多い言葉です。特に相関や業などの言葉との違いが紛らわしいですね。このページでは「因果」の意味や使い方、派生語などを紹介していきます。

目次

  1. 因果の意味
  2. 因果の使い方
  3. 因果と業
  4. 因果のつくことわざ・慣用句
  5. 関連リンク

因果の意味

因果の「因」は原因の因。「果」は結果の果。原因と結果の両方あわせて因果。これが因果の最も基本的な意味。辞書的には次のような意味です。

  1. 原因と結果の関係
  2. 運命的に不幸な様子。
  3. 仏教用語で幸福や不幸は自分の行動の結果であるという教え。

 

どの意味であっても原因と結果というところを押さえておけばとりあえず大丈夫。では、詳しく実用を見ていきましょう。

因果の使い方

原因とその結果という関係

因果の使い方ですが、まずは宗教的な意味合いの薄い方から説明していきましょう。たとえば因果関係。これは、片方が原因でもう片方がその結果という関係です。誤解されがちなのが相関関係。こちらはただ関連があるだけです

相関関係はアマゾンのレコメンドサービスが良い例です。ある商品を購入したら、関連する商品や他の人が買っている商品を教えてくれます。同じ商品を買う傾向はあっても、原因と結果ではありませんよね。因果関係の代表例は薬の効果。「痛み止めを飲んだから痛みが消えた」は原因と結果ですね。

宗教的意味

仏教やその前身となったバラモン教では因果という言葉が特別視されます。四字熟語の因果応報が分かりやすい例です。今の幸せは過去に良いことをした結果という意味です。逆に、悪いことをすれば将来自分が不幸になるともいわれます。因果もこの因果応報と同じ意味で使われることがよくあります。

また、バラモン教や仏教では輪廻転生という考え方をします。これは、生き物は死後に別の生き物として生まれ変わるというものです。ここから、前世からの因果応報で今があるという意味でも使われます。運命的に不幸という意味は、この意味からできたものと思われています。

誤解されがちですが、単に悪いことをすればバチが当たるという意味ではありません。自分の意志に関わらず、どんな行動も結果をもたらす。とった行動もとらなかった行動も未来に影響を与えるという意味です。仕事なら、プライベートでの交流やお世辞が出世につながるかもしれません。人間関係なら、言った一言や言わなかった言葉が影響してくることもあるでしょう。

因果と業

宗教的な意味合いでの因果とよく混同される言葉に業があります。業はごうと読みますが、カルマとも読みます。ゲームや漫画でお馴染みですね。業とは行為や行動のことです。特に、後々幸福や不幸につながるような行動を指します。小説でいうところの伏線です。

どうしても漫画などでは悪行ばかりが呼ばれるので、悪いこと=業というイメージが固まってしまっています。しかし、あくまでも因果関係の原因に当たる行動が業です。なので、別に悪い行動だけが業なのではありません。良い行動も業です。

因果のつくことわざ・慣用句

因果の小車

「因果の小車」は「いんがのおぐるま」と読みます。「こぐるま」ではありません。車輪がぐるぐる回るように、原因と結果は繰り返されるということで、「因果応報」などと同じような意味です。

因果の胤を宿す

「因果の胤(たね)を宿す」は不倫など、不義密通によって子供ができてしまうことを指します。「胤」は「種」の字が使われる場合もあります。

因果は皿の縁

「因果は皿の縁」の読み方は「いんがはさらのふち」です。「さらのえん」ではありません。「因果応報」で見たように良いことをすればよい結果が、悪いことをすれば悪い結果が返ってきます。その因果の巡り方は皿を一周するくらいのわずかな時間しかかからないという意味です。「因果は皿の端(いんがはさらのはし)」ともいいます。

因果を含める

「因果を含める」とは事情や道理を説明して納得させることです。道徳に反することに対してよく使われます。

関連リンク

「因果応報」や「応報」については以下のページで掘り下げて説明しています。こちらも合わせてご覧ください。

「因果応報」とは?意味や使い方をご紹介
「応報」とは?意味や使い方をご紹介

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