「ゲーゲンプレス」とは?意味や使い方をご紹介

皆さんは「ゲーゲンプレス」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。近年のサッカーは戦術が多様化されており、様々が用語が出てきています。「ゲーゲンプレス」とはサッカーの戦術の1つです。ここでは「ゲーゲンプレス」の意味や使い方をご紹介していきます。

目次

  1. ゲーゲンプレスの意味
  2. ゲーゲンプレスの使い方
  3. ゲーゲンプレスを使うメリット
  4. ゲーゲンプレスの弱点
  5. ゲーゲンプレスの4つの型

ゲーゲンプレスの意味

ゲーゲンプレスとは、前線でボールを奪われた直後に守備のスイッチを入れ、プレスをかけボールを奪い返し、ショートカウンターに転じる戦術のことです。ゲーゲンはドイツ語表記で「gegen」であり、「カウンター」という意味です。

別称として、ゲーゲンプレッシングカウンタープレスという言葉も使われます。

ゲーゲンプレスを使用した戦術といえば、ドルトムント時代のユルゲン・クロップ監督が有名です。クロップは、ゲーゲンプレスを駆使してブンデスリーガ連覇を成し遂げ、ゲーゲンプレスを世に知らしめました。

ゲーゲンプレスの使い方

①ボールを奪取するためにプレスをかけたが、上手くかわされカウンターにより得点を取られたとき
「ゲーゲンプレスがハマらずに、カウンターを受けて得点されたね」

②戦術をゲーゲンプレスへ変更し、ボールを奪えるようになったとき
「ゲーゲンプレスに変更してからプレスが速くなって、インターセプトが多くなった」

ゲーゲンプレスを使うメリット

サッカーにおいて有用な戦術として知られているゲーゲンプレスには、大きく2つのメリットがあります。

メリット①:ディフェンスが安定する

前方からプレスをかけることで攻撃しようとする敵の前進を防ぐため、カウンターを防ぐことができます。さらに自陣でボールを持つ時間が減るのでリスクも軽減できます。

メリット②:すぐに攻撃に移ることができる

通常、攻め込んだ位置かつ攻撃準備が整った状態でボールを奪うことができるため、すぐに攻撃へ移れます。またボールを敵陣で奪うためゴールまでの距離が短く、敵の守備が不安定な状況で攻撃することができます。

ゲーゲンプレスの弱点

メリットで紹介したように、ゲーゲンプレスは前線で攻守を展開します。しかし、それゆえに弱点も存在します。

それは、前線に守備を割くことで、ボール奪取に失敗しカウンターを受けると人的不利に陥ってしまうことです。また、ディフェンスラインが高いため、ディフェンスラインの裏への抜け出しに弱く、俊足の選手には裏へ抜けられるとゴールまでボールを運ばれるリスクがあります。

ゲーゲンプレスの4つの型

ゲーゲンプレスには4つの型があります。全てに共通することは、チームがボールを失った瞬間に守備へ切り替えを行い、敵へ素早くプレスをかけボールを奪うことです。ただし、素早く守備を行うためには、何に対して守備を行っていくかチーム内で明確にしておかなければなりません。

その「何か」には4つあり、それがゲーゲンプレスの型になります。

①マンマーク型

まずボールを奪われた瞬間に、ボール保持者の近くの選手がプレスをかけてパスコースを限定していきます。他の選手は、ボール保持者のサポートへ来る相手選手に対して、マンマーク(1対1)でつきます。そして、ボール保持者がプレスに耐えかねてパスを出したところを狙い、パスの受け手からボールを奪います。

②ボールホルダー型

ボールホルダー(ボール保持者)に複数の選手が強烈にプレスをかけ、多方面からのプレッシャーによるミスを誘発させてボールを奪います。

ボールホルダー型は、サポートへ来る選手へのマークを捨ててプレスをかけに行くため、プレスが失敗すると一気に数的不利となり、守備が劣勢になります。

③パスコース型

パスコース型は、ボール保持者やサポートに来た選手からボールを奪うのではなく、ボール保持者からのパスカットを狙います。

パスコースを読みやすくするために、ボールを失ったと同時に近くの選手がパスコースを限定しながらプレスを仕掛けます。

④プレーエリア型

ボールを奪われると同時に、ボール保持者の全てのドリブルするスペースやパスコースを塞ぎます。もしくは、パスコースを意図的に開け、そこへパスを出すように誘導しパスカットをします。

つまり、ボール保持者のプレーを限定させ、プレーを予測しやすくしボールを奪うということです。


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