「温故知新」とは?意味や使い方・由来・英語表現をご紹介

みなさんは「温故知新」という言葉をご存じでしょうか?「温故知新」はテレビや新聞などでもよく使われる言葉なので、一度は耳にしたことがある人も多いかと思います。今回はそんな「温故知新」の詳しい意味や具体的な使い方を由来や英語表現を含めながらご紹介します。

目次

  1. 「温故知新」とは?
  2. 「温故知新」の使い方
  3. 「温故知新」の由来
  4. 「温故知新」の英語表現
  5. 「温故知新」の類義語
  6. 「温故知新」の対義語

「温故知新」とは?

「温故知新」は「おんこちしん」と読み、「前に習ったことや昔の事柄をよく復習・研究することで、新しい知識や見解をえること。また、昔の事柄の中にこそ、新しい局面に対処する知恵が隠されているということ」を意味することわざです。「温古知新」とすると間違いですので注意が必要です。

「温故知新」の成り立ち

「温」には「おさらいをする」という意味があります。「故」は「昔の、以前の事柄」の意味を持ちます。「知新」は「知る」と「新しい」の二つからできた言葉で、「新しいことを知る」という意味です。

それらが組み合わさりできた「温故知新」は「昔のことを研究して新しいことを知る」という意味の言葉です。

また室町時代後期に、大伴広公(おおとものひろみき)が編纂した日本最古の五十音引き国語辞典に『温故知新書』というものがあります。

「温故知新」の使い方

  • 温故知新の姿勢で歴史の研究に励むことにしよう
  • 温故知新で100年前のヨーロッパ人の服装から学び、新しいファッションについて考えることができた
  • 温故知新という言葉があるように、伝統から学べることはたくさんある

「温故知新」の由来

「温故知新」の由来は『論語』の「為政」にある「故(ふる)きを温(たず)ね新しきを知らば、以(もっ)て師と為(な)るべし」という一説にあります。「故きを温(あたた)めて」と読む場合もあります。

「温故知新」の英語表現

「温故知新」を英語で表すと"learning a lesson from the past"となります。

"lesson"は「学課、授業」という意味の言葉として知られていますが、「教訓」という意味もあります。なので"learning a lesson from the past"は「過去から教訓を学ぶ」という意味です。

"the past"「過去」の部分を変えて"learning from history"という表現でも「温故知新」を言い表すことができます。

「温故知新」の類義語

「継往開来」

「継往開来」とは「先人の事業を受け継ぎ、発展させながら未来を切り開くこと」を意味する言葉です。過去のものを継続し、発展させながら将来を開拓していくという会社の経営理念や座右の銘として使うことができる言葉です。

「承前啓後」

「承前啓後」とは「昔からのものを受け継いで、未来を切り開くこと」という意味を持つ言葉です。学問や事業などのことについて言います。文化や文明を受け継いでいくことの大切さを説いた言葉で、中国では古くから重要視されてきた考え方であると言われています。

「温故知新」の対義語

「轍を踏む」

「轍を踏む(てつをふむ)」とは「前人の犯した失敗を繰り返すこと」をたとえていうことわざです。「轍を踏む」は本来「前車の轍を踏む」ということわざで、その由来は前に行った車の轍(わだち)を後の車を踏んでいくことから来ています。

転倒した車の轍をたどって進めば、後の車も転倒の災いに遭うだろうということです。またそのことから「前人の失敗は後人の教訓になるということ」を意味する「前車の覆るは後車の戒め」という言葉もあります。

  • 経営に失敗し赤字を出した前のオーナーの轍を踏まないように気をつけよう

「二の舞いを演じる」

「二の舞いを演じる」とは「人のあとに出てきてその真似をする。前の人や前のときと同じ失敗をする。」という意味を持つことわざです。「二の舞」とは舞楽の一つで、安摩のあとに老爺と老婆が安摩の舞を真似て滑稽に舞うものです。

  • 去年の二の舞を演じないように今年は集中して勉強に励むと決心した

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