「とても」の意味や使い方は?類語(かなり・本当に)との違い含め紹介

「とても」は日常会話でよく使う言葉です。あまりに日常会話で使用するため、意味を知る機会も少ないかもしれません。そんな「とても」の意味や使い方、類語の「かなり」「本当に」との意味や使い方の違いについて解説し、「かなり」「本当に」以外の類語についても紹介します。

目次

  1. 「とても」とは
  2. 「とても」の使い方と例文
  3. 類語「かなり」「本当に」の意味
  4. 「とても」「かなり」「本当に」の比較
  5. 類語「とっても」
  6. その他の「とても」の類語

「とても」とは

「とても」の意味

「とても」は「とてもかくても」の略です。副詞として後に続く語を修飾します。
意味は

  1. (否定を伴って)どんなにしても。なんとしても。とうてい。(~ない。)
  2. 非常に。大変。 

もともと(否定を伴って)例のように「とてもできない」といった使われかたが主でしたが、大正のころから非常に、大変の意味で使われるようになりました。
 

「とても」の使い方と例文

「とても」の使い方

否定を伴う使い方
「とても」のあとに、行動や考えを否定する文を置き、その否定文を強調するために用います。「とても出来ない」はその使い方をよくあらわしています。また「とても」をさらに強調した「とてもじゃないが」のような言葉もよく使われています。

非常に(大変)という意味での使い方
「とても」の後に続く語を強調するために用います。「とても大きい」はその使い方をあらわしています。

「とても」の二つの使い方を紹介しました。使い方は異なるようですが、いずれにしても後に続く語や文を強調する意味を「とても」は持っているといえます。

「とても」の例文

否定を伴う使い方

  • 「こんな天気じゃ、とても運動会は開けないでしょう。火曜日に延期だね。」
  • 「私めには、とてもそのような大役は務まりません、どうか斉藤君を抜擢してください。」
  • 「とてもじゃないが今度の試験に合格するとは思えない。また来年だな。」

非常に(大変)という意味での使い方
  • 「皆の前で先生にほめられとてもうれしかったです。」
  • 「彼はとても大きな声で叫ぶとそのまま人ごみに紛れて消えて行った。」
  • 「昨日の朝は、霜が降りていて、とても寒かった。」

類語「かなり」「本当に」の意味

「かなり」の意味

「かなり」は漢字では「可なり」、「可也」、「可成」と表記されています。「可」の意味は「それでも良いと認める」という意味です。大学などの単位認定で「優」「良」「可」の「可」です。「不可」ではないのですが、ボーダーラインという意味になります。

「かなり」の意味は、非常とまではいかないが、並みで一通りを超えるといった意味合いになります。言い換えると「かなり」には、何らかの予想や前の実績に比較するという意味を含んでいます。予想より上といった意味あいです。

「かなり」を英和辞典で調べると「pretty」という単語があげられています。「pretty」は「まあまあ」や「ちょっと」という意味です。「pretty good」は「ちょっといいね」という意味ですので、日本語の「かなり」も予想よりいいという意味合いです。ただしボーダーラインより少し上、もう少し上も含む意味合いとなっています。

「本当に」の意味

「本当に」の「本当」は偽りや見せかけではなく、真実、心からそう思っている。あるべき姿、事実と一致している、という意味合いを持っています。

よって修飾語としての「本当に」には、何かの予想に比べてという意味ではなく、究極とか、比べるものがないほどという意味合いが含まれています。

「本当」の副詞を英語辞書で調べると、「truely」や「really」があげられています。いずれも予想や、何かとの比較を表した言葉ではなく、そのものや状態を評価したという意味を持っています。

「とても」「かなり」「本当に」の比較

「とても」の意味は、非常に、とか大変に、という意味です。意味には、何かとの比較や予想といった意味合いは含まれていません。英語の辞書で相当する単語は「very」となります。

ここで、「とても」「かなり」「本当に」の強さの比較を行うと、予想より少し良い「かなり」より「とても」が強く、比べるものがない「本当に」が最も強いと言えます。

「かなり」<「とても」<「本当に」にの順で強い意味と言えます。

類語「とっても」

「とっても」は「とても」を強めた言い方で、より口語的な表現です。また女性や子供~若者がよく用いる表現といえます。使い方としては、「プレゼント受けとりました。とっても嬉しかった。」などがあります。

「とっても」を「かなり」「とても」「本当に」との比較の中に入れてみると、「かなり」<「とても」<「とっても」<「本当に」の順で強い意味となり、口語的な表現となりますが「本当に」についで何かを強調する際に使える言葉です。

その他の「とても」の類語

「とても」の類語は多く存在しますが、比較的使われている3つを使用例とともにあげておきます。

「めっちゃ」

もともと関西で使用していた語ですが、現在ではテレビやSNSの影響もあり全国区の言葉となりました。若者言葉として広がっていますが、関西では年配の方も使用しています。「めっちゃ」の類語としては、「めちゃ」、「ウルトラ」、「鬼」、「鬼のように」、「むっちゃ」などがあります

「鬼のように」は「めっちゃ」より強い語とされ、「めっちゃかわいい子ども」のもっと強い言い方として「鬼のようにかわいい子ども」と冗談交じりに言われることがあります。

「うんと」

「うんと」は程度が通常のレベルを超えているという意味で、口語表現です。子ども~若者が良く使っています。「うんと頑張った」、「親にうんと叱られた」といった使い方をします。

「非常に」

「非常に」は「とても」のかたい表現となっています。ビジネス用語として使うには「とても」より適切でしょう。「非常に楽しい宴会でした」、「非常に困惑しております」といった使い方をします。


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