「憧れ」とは?意味や使い方を類語も含めてご紹介

おとぎ話の様に実現しそうにないことを夢見たり、自分とは不釣り合いな人を恋い慕う気持ちが「憧れ」です。この「憧れ」には「好き」や「憧憬」、「思慕」などの類語があります。ここではそんな「憧れ」を類語と比較しながら紹介します。

目次

  1. 「憧れ」とは?
  2. 「憧れ」と「好き」
  3. 「憧れ」の類語
  4. 「憧れ」を英語で

「憧れ」とは?

「憧れ」の意味

理想的な生活や未来をぼんやりと想像してもし現実になったらいいのにと思う。あるいは自分とは到底不釣り合いにも思えるくらいに魅力的な異性に心惹かれ、思い焦がれる。そんな慣れ親しんだ気持ちが「憧れ」です。

強い気持ちでじれったい思いから、無理だとわかっているけど夢見てしまう白昼夢のような気持ちまで、「憧れ」で表せます。

よく、「憧れ」という漢字を分解するとりっしんべんに童、つまり子供の心になるといわれます。しかし、この童はもともと動くという意味です。心が動いて落ち着かないことに由来します。

「憧れ」の使い方

「憧れ」はひらがなで「あこがれ」と書かれることもあります。また、まれに「憬れ」の字が使われることもあります。

使用例

  • 未知へのあこがれが強いと言っていた彼は、自分を抑えきれずについに世界一周の旅に出てしまった。
  • 男性社員の憧れの的であった八木さんを射止めたのは、大山さんであったようだ。美男美女のカップルにうらやむ声も大きかった。
  • 「子供っぽいって言われても、やっぱりドラマみたいな恋愛にはあこがれちゃうな。」

「憧れ」と「好き」

「憧れ」と最も紛らわしい感情が「好き」です。「好き」も「憧れ」も心惹かれて気持ちが落ち着かないところは同じです。しかし、一つだけ、大きな違いがあります。

「憧れ」と「好き」の違い

「好き」と違い「憧れ」は到底現実になりそうにない、まずもって不可能な願いを表します。遠慮やしがらみであれ、お金や能力であれ、何かしらの越えられない、超えようとは思えない高いハードルがあります。このように非現実的であることが「憧れ」の特徴です。

すぐに手が届きそうな生活や未来なら憧れる前に実行できるはず。また、振り向いてくれそうな異性なら好きになることはあっても、憧れることはありませんよね。

「憧れ」の類語

憧憬(しょうけい・どうけい)

「憧れ」を文章語にした形で、会話文であまり使われないという点以外は同じです。かつては「しょうけい」という読み方が一般的でしたが、現在では「どうけい」と読む方が普通です。

羨望(せんぼう)

「羨望」は「せんぼう」と読み、うらやましいという気持ちを表します。「憧れ」とはうらやましいと思う具体的な相手がいるかどうかが違います。

もう一つ似た言葉に「嫉妬」もあります。「羨望」には「うらやましい。そうなりたい。でもよかったね。」と相手を祝福し、喜んであげられる気持ちがあります。一方、「嫉妬」は妬ましく、憎い思いが強くなります。

思慕(しぼ)

「思慕」の読み方は「しぼ」です。恋い慕うことや思い焦がれるという意味があります。主に恋愛面に限って使われる表現で、文章語です。非現実的であることに重きを置いた「憧れ」に対し、「思慕」は控えめに待ち焦がれている意味合いが強くなります。

願う

心から強く望み、実現を希望することを「願う」といいます。「憧れ」は非現実的であることが本質なので、必ずしも実現を希望していません。しかし、「願う」は望みがかなうことを希うことに重心を置いています。

「憧れ」を英語で

「憧れ」の英語訳は「admiration」や「adoration」ですが、多用される言葉ではありません。どちらかというと動詞形の「admire」や「adore」の他、「long」、「yearn」などの動詞で表されることが多いです。

使用例

  • He  longed for your return.(彼はあなたの戻りを待ち焦がれていました。)
  • They yearn for a child.(彼らは子供にあこがれている。)


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