「不毛」とは?意味や使い方を対義語を含めてご紹介

皆さんは「不毛」という言葉の意味を知っていますか。日常生活でも仕事場でもなかなか多く使う言葉ではないので、知らない人もいらっしゃるかもしれません。本記事ではこの「不毛」の意味や使い方を、対義語や「不作」との違いなどを含めて解説します。

目次

  1. 「不毛」の意味
  2. 「不毛」の使い方
  3. 「不毛」の由来
  4. 「不毛」の対義語
  5. 「不毛」の類義語
  6. 「不毛」の英語表現
  7. 「肥沃」の英語表現

「不毛」の意味

「不毛」の意味は以下のとおりです。

  1. 土地がやせていて作物や草木が育たないこと。また、そのさま。
  2. なんの進歩も成果も得られないこと。また、そのさま。

「不毛」は1のように土地の状態を表す場合と、2のように物事に実りがないことを表す場合があります。

「不毛」の使い方

  1. こんな不毛な土地で農業はするべきではない。
  2. 不毛な会議はする意味がない。

2の意味での「不毛」は汎用性が高いため、みなさんもどこかで使う機会があるのではないでしょうか。「不毛な会話」「不毛な議論」「不毛な努力」など、とにかく得るものがないときに用いられる表現です。

ニュアンスとしては「無駄」に近いですが、得ようとして得られない「不毛」にはそこはかとない徒労感が漂います。

「不毛」と「不作」の使い分け

「不毛」に似た言葉に「農作物の出来が悪いこと」を意味する「不作」があります。不毛が土地の状態を表すのに対し、不作は作物の出来の良し悪しを表しています。

また、「例年よりも収穫量が著しく少ない」という意味の「凶作」という言葉もあります。こちらは土地の肥痩(ひそう)ではなく、天候の影響などで実りが少なかったことを表しています。

「不毛」の由来

「作物や草木が育たない」「なんの進歩も成果も得られない」という意味に、なぜ「毛がない」という表現である「不毛」が使われたのでしょうか。

実は「毛」という漢字には、「いきものの表皮にはえるもの」という以外に「草木が生えること。穀物のみのり」という意味もあるのです。

たとえば、1年の間に同じ耕地で別々の農作物を育てることを「二毛作」といいますよね。この「毛」も、やはり穀物のみのりを表しています。

「毛」には「わずか」という意味も

「毛」にはほかにも、「毛のように細くて小さいもの。わずか」という意味があります。「毛の先ほどもない」という意味の「毛頭ない」という表現がこの例です。「主張を変えるつもりは毛頭ない」などと使われます。

「不毛」の対義語

「不毛」の対義語は「肥沃(ひよく)」です。「肥沃」は、「土地が肥えていて、農作物がよくできること。また、そのさま」という意味の熟語です。

ただし「肥沃」は土地の状態を表す言葉なので、「不毛な会議」という表現はできますが、「肥沃な会議」という表現はできません。

「得るものがある」という意味では、以下のような表現が使用可能です。

  • 実りある
  • 豊かな
  • 収穫
  • 有意義
  • 充実

「不毛」の類義語

「不毛」の類義語には、以下のようなものがあります。

  1. 荒涼、荒漠
  2. 無駄、虚しい、無益、徒労

1が「作物や草木が育たない」という「不毛」の類義語で、2が「なんの進歩も成果も得られない」という「不毛」の類義語です。

「不毛」の英語表現

「不毛」の英語表現は、以下のとおりです。

  1. sterile、barren、waste
  2. barren、fruitless
「不毛」に2つの意味があるため、英語では使いたい方の意味に沿った表現に置き換える必要があります。

【使用例】
  1. We can't engage in agriculture in the barren land.(不毛な土地では農業ができない。)
  2. I hate a fruitless discussion.(私は不毛な議論が嫌いです。)

「肥沃」の英語表現

次に「不毛」の対義語である「肥沃」の英語表現を見ていきましょう。「肥沃」を英語で表すと、以下の表現になります。

  • fruitful、fat、productive、fertile、richness
 
【使用例】
  • We can engage in agriculture in the fertile land.(肥沃な土地で農業をすることができる。)

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