「嫐」とは?意味や使い方をご紹介

「嫐」という漢字の読みを答えられる方はどれ程いらっしゃるでしょうか?文字を見て、あなたはハーレムのような楽しいイメージを持たれますか?それとも嫁と姑に責められる辛い姿を想像されますか?「嬲」に似たこの漢字、今回は「嫐」の意味から使い方まで詳しくご紹介します。

目次

  1. 「嫐」の読み方
  2. 「嫐(なぶ)る」の意味と使い方
  3. 「嫐(うわなり)」の意味

「嫐」の読み方

「嫐」の読み方は、音読みで「ノウ」「ドウ」。訓読みでは「うわなり」又は「嫐る」と書いて「なぶる」と読みます。

「嫐(なぶ)る」の意味と使い方

「なぶる」には「いじめる」「手でもてあそぶ」「からかう」といった意味があり、「嬲る」とも表記されます。「嬲」も「嫐」も1700年以前の中国で生まれた文字であり、いずれも区別なく使用されていました。

しかし中国から日本へこの漢字が伝わったとき、「嬲=2人の男が1人の女をいたぶる」と「嫐=2人の女が1人の男をいたぶる」というイメージの違いによって使い分けられるようになりました。

ただし「猫がネズミをなぶり殺す」や「髪をそよ風がなぶる」といったように、男女の区別がない場合には、「嬲」の字があてられるのが一般的です。

「嫐(うわなり)」の意味

「嫐(うわなり)」は、漢字のイメージから、平安時代には「後妻」「嫉妬」の意味をもつ言葉として用いられています。更に、歌舞伎で「嫐」という題目の芝居が演じられ有名になると、ストーリーと題目である「嫐」の意味が結びつき、世間に広く浸透しました。

歌舞伎における「嫐」

歌舞伎の市川宗家において八代目團十郎が襲名されたのは、1832(天保3)年のこと。その際の興行で配られたパンフレットには、過去代々の團十郎が得意とした18演目が記され、これが後々も”歌舞伎一八番”として有名になりました。「嫐(うわなり)」は、この”歌舞伎一八番”の演目のひとつです。

歌舞伎における「嫐(うわなり)」の意味は「後妻」です。1699(元禄12)年より初代及び二代目團十郎が演じた「嫐」の内容は、妾との情事に夢中な夫に、亡くなった本妻が嫉妬心を燃やすといったものでした。

以後、上演の度に脚色が施されていますが、男性を二人の女性が取り合い、先に居た女性が嫉妬するという形は変わりありません。近年では、2015(平成27)年にシンガポールにて市川海老蔵さんにより舞踊仕立てで演じられています。


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